【点】ガールズバンドyonigeの「ワンルーム」から着想を得てできた映画。美術がいい感じでした。

「点」は監督・脚本 石川慶、主演 山田孝之・中村ゆり 主題歌 yonige「ワンルーム」。「点って何?」と思ってAmazonプライムで見ました。

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2017年9月公開、26分のショートフィルムです。
「点」といえば造形の基本要素。
どんな映画なんだろうと思って見てみました。
「点」というステンシルフォント?がすごくいい!

オリジナル書体だと思うのですが、既成フォントなのかなぁ?

映画自体は俳優さんたちがとても濃厚。
それを支える田舎町の景色、建物、調度品、小物類はやさしくてとてもいい感じ。

ともえ(中村ゆりさん)が友人の結婚式に出席するため故郷に帰っています。
携帯電話には不倫相手からのメッセージ。
実家の鏡台に貼ったむかしのファンシーなウサギのシールがかわいい。

ともえは、幼なじみであり高校時代つきあっていた(と思っている)高志(山田孝之さん)の経営する散髪屋さんにうなじを剃ってもらいにゆきます。
ママチャリで走る夏の田舎町がやさしくさわやかです。
ひさしぶりに再会したふたりのぎこちな~い会話で話がすすみます。

散髪屋さんは立派な石造りで窓枠や扉は木製の、レトロな建物。
突出し看板や赤青のサインポールは中途半端に古くて、ちぐはぐさがリアルです。
鉄製の赤い郵便受けは表札つきの昭和なタイプ。
高志と妻・子の名前がかいてありますが、カバーの塩ビ板が割れています。

さて、店内ももちろんレトロで、角が丸い木製のディスプレイ棚、タオル収納棚は一枠に一枚ずつ入れるガラス扉のがっしりしたものです。
電話は昔の黒電話で、懐かしい呼び出しベルがりり~んと鳴る。
店内に置かれたプラスチック製のおもちゃやショボいサボテンの鉢植えなどが調度品にそぐわず、高志の生活を想像させます。
すごい無精ひげもはやしているし。
お互い何かを想いながらはっきりしない会話をかわし、ともえは前髪も切ってもらい、自転車を飛ばしてさっぱりと笑顔で帰ります。
高志もさっぱりしそうです。

で、「点」はあのことかなぁ、このことかなぁと色々想像できる映画です。
とにかくはっきりしないことが多いので、勝手に想像するしかありません。

ワンルーム

寝屋川市出身のガールズバンドyonigeのメジャーデビューアルバム「girls like girls」の収録曲。
ボーカル・ギターの牛丸ありささんが山田孝之さんのファンで、ライブに来てほしいとメッセージを送ったら本当にきてくれたそうです。
そこからの交流でワンルームのショートフィルムが出来上がったそうな。
曲はとてもいいのですが、この映画に合っているとは思えず。
この曲で着想を得たってことは、絶対に合っているはずだからわたしにわからないだけなんだけど。

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