大阪中之島美術館2階多目的スペースで無料で見られる現代美術の展覧会。2022年8月から2023年2月までの間、3期にわたって開催される関西若手アーティスト3人の個展です。
Osaka Directory (おおさかディレクトリ)
ディレクトリってデータを保存するフォルダがある場所のことかと思ってましたが、もともとは「名鑑」って意味なんだそうです。
こういう展覧会を重ねて関西ゆかりの「アーティスト名鑑」を作ろうという、大阪中之島美術館と関西・大阪21世紀協会の共同企画です。
1期目は赤鹿麻耶さんの写真、2期目が11月23日から開催されている貴志真生也さんのインスタレーション、3期目は1月からの遠藤薫さんの染織作品の展覧会です。
美術館の広い空間を使った充実の作品展が無料で見られるなんて、太っ腹!
貴志真生也展
貴志先生は子どもの高校時代の恩師です。
先生のお住まいの方角に足を向けて寝られないぐらいお世話になっています。
作品を写真で拝見したことはあったのですが、本物に接するのは初めてです。
中之島美術館2階の、国立国際美術館側の入り口からはいったすぐのところに展示されています。
外のテラスからも見えていい感じ。
本来ならこれから何かに加工されるであろう素材や、別の用途で使うべきものが思わぬ状態に加工されている作品があちこちに。
3つの電光掲示板に歌詞らしき不自然な言葉が流れている男子?には、手なのかヘッドホンなのか、何とは特定できない状態の辛ラーメンが二個
細い角材でできた華奢な体で、派手なキャップをかぶっています。(少年の感覚)
積木のように積まれた四角い発泡スチロール。(土台の像)
めちゃくちゃ巨大なキャンバス地製フェイスパックはVTコスメティクスのシカのシートみたい。(フェイスパック)
百葉箱みたいなミニビニールハウスの中にダクトの口から微風が吹き、ハウス天井?についている赤い糸がひらひら動いています。
昔っぽいビニール製レースのシートがニセ上品ってかんじで笑う。(夢膨らむオートマモビール)
入口の高いところに4つ、ゆっくりまわっているゴミ袋をかぶったオブジェの中は扇風機だそうです。(懐く駒)
通路の手すりにかけられたネックレス状のオブジェは1階にも影響を及ぼしています。(アウトライン)
などなど、小学生時代の図工作品が限りなくバージョンアップしたような11作品です。
まだ今のように工作キットがなかった、わたしが小学生時代の図画工作。
空き箱・空き缶・包装紙・ビニール袋・紐……身の回りにある材料でいろんなものを作っていた、あの感じ。
もちろん規模も完成度もおもしろさもぜ~んぜん違いますが。
「声、枯れるまで。」での河井さんの話じゃないけど、大人になっても中身は子どもの頃とそんなにかわらない。
それはとてもいいことなんじゃないかと思ったのでした。
もちろん時と場合によるけれど。
ひっかかりがあり、見応えのあるたのしい展覧会でした!
会期:2022.11.23(水)~12.25(日)月曜日休
時間:10:00~17:00
会場:大阪中之島美術館 2階 多目的スペース
料金:無料
M’s Cafe
Meetsという雑誌で、先生のお友達が経営されている彩都のM’s Cafe(エムズ カフェ)というお店を紹介されていました。
Meets Regional(ミーツリージョナル) 2023年1月号
もちろん展覧会の取材がメインでしたが。
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