「目覚ましい起床ぶり」カベポスター単独ライブでじんわり笑い続ける。

ハイセンスな若手お笑いコンビ、カベポスターの単独ライブが4月28日、なんばのよしもと漫才劇場で開催されました。若手の単独ライブはたいがい21時スタートで、劇場に見に行く勇気がなく配信で楽しみました。

カベポスター

ボケの永見さんとツッコミの浜田さんによる漫才コンビ。
ストレートでわかりやすい爆笑ネタではなく、浜田さんのツッコミでだんだん解きほぐされていく「作品」って感じのネタがおもしろい！
以前NHKの賞レースで、審査員の西川〇よし師匠がカベポスターのコントについて「理解できなかった」と、思い切ったコメントしておられました。
ちなみにその時〇よし師匠が優勝候補に挙げられた「ねこ屋敷」が先日解散しました。
ざんねんです。

今回の「目覚ましい起床ぶり」というタイトル、永見さんはセンスが良くて気に入っているそうです。

漫才1

つかみは
永見：確かにお前の言う通り、安い巻き寿司って断面がちょっとだけ四角いよね。
浜田：言ってないよ。

永見さんは、大声大会の季節になるとソワソワするというネタ。
地元の夏祭りの大声大会に大人に混じって参加して優勝したことがあり、３年連続で出場したという話。
出場している大人のラブストーリーが織り込まれたハイセンスかつハッピーなネタでした。

漫才2

つかみは
永見：確かにお前の言う通り、エアギター世界大会の審査員やってる人っていったい何なんだろうね。
浜田：言ってないわ。言うな。そんな話。

永見さんが、タバコを始めようと思うというところから展開していくネタ。
喫煙室で喫煙者同士が話している感じがええなあ、と。
浜田さんにひと箱が高額だと言われて考え直すも…そんなことになる？という奇妙キテレツなお話でした。

ブリッジVTR　誕生日プレゼンテーション

パワーポイントのスライドふう（ほんもの？）で、表紙はプレゼントのようにリボンをかけたデザイン。
「誕生日とは」と誕生日についてプレゼンテーションが展開されます。
例として挙がっているのが、浜田さんよりぴったり2年上、1985年6月20日生まれの相武紗季さん。
以降相武紗季さんの豆知識がプレゼンされます。
浜田さんのツッコミがええかんじのナニコレプレゼンでした。

コント1

ドライバー浜田さんが前を走っていた覆面パトカーにスピード違反でとめられたところからはじまるコント。
「お急ぎですか～」と永見さんがやってきて…これもキテレツなお話でした。
オチがすばらしかったです。

ブリッジVTR　入門英文問題集

家庭教師永見さんが受験生浜田さんに英語の問題集をさせています。
「次のイラストから英文を作りなさい」男の子がヘッドホンで音楽を聞いているイラスト
浜田さんの答え：He is listening to music.（彼は音楽を聞いています）
問題集についている正解を見てみようか、と永見さんが提示した正解は…

The Lyrics here are exactly why I go to the gym.(ここの歌詞とか、まさに俺がジムに通う理由じゃん)
この調子でとんでもイラスト問題が繰り返され、浜田さん全問不正解。
「志望校考え直そか」という先生に対し、「もういいわ。この家庭教師」と生徒が言い放ってEND。

コント2

バレーボールの試合中、体操服姿の兄（永見さん）が「ナイスサーブ！西高ファイト！」などと応援している。
学ラン姿の弟（浜田さん）が「見に来ないでっていうからこっそり応援に来た」とやってくる。
「レギュラーでエースって言ってたのになんで試合に出てないの？」と兄が弟に責められて話が展開していきます。
兄がへんな理屈を平然と言う、シュールなコントでした。

ブリッジVTR　うどんorそば（前半）

①ツイッターで「うどん派？そば派？」というアンケートをとる
②結果を受けて、一人がうどんを、一人がそばをおいしそうに食べるインスタライブのコラボ配信を行う。
③ツイッターで先ほどと同じアンケートをとって、配信前の結果より票数が伸びていた方の勝利。

先攻後攻で行い、片方が食べてコメントしたら攻守交代。
相手の料理をけなすのはNG、配信は10分。
負けた人は二人分のかかった経費を負担。
事前アンケートではうどん79％、そば21％（総数568票）。
先攻浜田さんそば、後攻永見さんうどんでスタートしました。

浜田：ざるそばをすする→永見：うどんをすする→浜田：うずら卵と一味を加える→永見：生姜を加える→浜田：謎の苦学生設定で学ランと鉢巻着用、おかんの用意してくれた夜食のどん兵衛あとのせさくさくそばを食べる→永見：謎のアルマゲドン設定でスペースシャトルに乗る前の最後の晩餐にうどんを食べる。

カベポスターのネタで爆笑することってないのですが、浜田さんの謎の苦学生は爆笑しました。

コント3

リビングで、ヨウコ（浜田さん）が付き合って10年記念に編んだセーターを脱ごうとしているユウ君（永見さん）。
脱げないセーターをおろすと、髪の毛がコウテイの下田さんみたいに立っています。
リビングで起こる身近な話かと思いきや、時空を超えて展開していくお話でした。

ブリッジVTR　うどんorそば（後半）

浜田：アウトドアファッションで、遭難中の設定で温かいそばを食べる。本来はうどん好きなので「そば」というところを「うどん」と間違える→永見：謎のゾンビ設定でゾンビに襲われる→浜田：あったかいそばをざるそばのつゆにつけ、冷たいそばをあったかい出汁につけるわけのわからない食べ方→ぶっかけ二吸いの後に漬物を食べるぶっかけ・ぶっかけ・きゅうり…というところで無告知配信終了。

配信後アンケートでは、うどん72％、そば28％（982票）で浜田さんのそば勝利。
永見さんが1492円＋1641円を支払う事となりました。
意外と凝った案件でございました。

漫才3

つかみは
永見：確かにお前の言う通りとれないね。（たぶん髪のスタイリング剤が）
浜田：言った通りやろ。
永見さんが昨日悟りを開いたというネタ。
生まれて初めて食べたハンバーグがホイル焼きだったから…と展開するお話。

漫才4

つかみは
永見：確かにお前の言う通り、たまに普段と違う方向を向いて湯舟につかるよね。
浜田：言ってないわ。
永見さんが「祟りってあるんやな～」というネタ。
小学生の頃みんなでボール遊びをしていたお寺に、人の顔みたいな模様のある岩があったことから展開するお話。
浜田さんのツッコミで解きほぐされていく、好きなタイプのカベポスター漫才でした。

大急ぎエンディング

２回分を１回に詰め込んだような、すんごい盛りだくさんの単独ライブでした。
ひとつひとつのネタはもちろん、ブリッジＶＴＲも大充実。
おかげで時間ぎりぎりだったようで、永見さんが客席に向かって「帰れ！」というほど大急ぎのあっけないエンディングでした。
カベポスター、ほんとにすごい。ありがとう。