大阪のすてきエリア中之島公園内に2020年7月オープンした、こどものための図書館を見学させていただきました。
スタッフの方からこの施設の成り立ちをきいて、また大阪っておもしろい!と思いました。
こども本の森 中之島
こども本の森 中之島は、大阪出身の建築家安藤忠雄さんが大阪市に寄附、2020年7月にオープンしました。
こどもたちに色々な本を読んでもらい、創造力や好奇心を育んでほしい。
本の中の言葉や感情、アイデアに触れて、世界には多様な人や暮らしがあることを知ってほしいという思いでつくられた施設です。
運営費用は賛同者が寄付しておられます。
民間の力きっかけで子どもたちのためにこんな施設を作るなんて、商人の街大阪はすばらしい。
iPS細胞でおなじみ山中伸弥先生が名誉館長。
入口近くに山中先生が子どものころ親しまれた本が並んでいます。
蔵書はブックディレクターの幅允孝(はば よしたか)さんが選書。
さまざまなジャンルの本が12のテーマで整理されています。
例えば7番の棚は「きれいなもの」で、美術、幾何学(数学)など多様な「きれい」関連の本が並んでいます。
永遠の青春 青りんご
エントランスに大きな青りんごがあります。
アメリカの詩人・サムエル・ウルマンの詩「青春」をモチーフに安藤さんがデザインしたオブジェで、
いつまでも熟すことなく青いまま青春を走り続けることの大切さを表しているそうです。
兵庫県立美術館の海のデッキにも同じ青りんごがあります。
本の森
3階建てびっしりに本棚があります。
まさに本の森です。
座って本を読める大きな階段があり、その端っこは3階通路が屋根になって、隠れ家みたいです。
隠れ家部分の本棚には恐竜の本がありました。
わくわくする~。
大きな階段の上、3階は図書館が面している堂島川の流れをモチーフに書架や机が流れるように設置されています。
一番奥の棚は安藤さんが好きな建築関係や幾何学の本が並んでいます。
建築関係といっても「ちいさいおうち」や
ちいさいおうち
アニメーション映画の絵本「つみきのいえ」
つみきのいえ
「ぐりとぐら」の作家中川李枝子さんの「そらいろのたね」などよみやすいものです。
そらいろのたね
立派な美術書もしまわずに、手に取れるところに置いてあります。
赤ちゃんコーナーがあります。
段々畑状になっていて、段に並んだ引き出しには1冊づつ絵本がはいっています。
あかちゃんはこれを引き出しから取り出して遊ぶんだろうなぁ。
めちゃくちゃかわいいなぁ。
1階奥は筒状の暗いスペースがあり、シンプルなプロジェクションマッピングのお話が楽しめます。
こども本の森 中之島+大阪中之島美術館
ただいま大阪中之島美術館で開催されている「みんなのまち 大阪の肖像」展では、
明治時代~大正、昭和と近代都市へ進んでいく大阪の産業と美術・デザインを絡めた博物館的な展示です。
個性的な広告デザイン、出版物や絵画を通じて活気ある大阪が感じられ、とてもおもしろい。
この展覧会と併せてこども本の森 中之島を見ると、「大大阪」と言われたころの種がまだ民間に残っているのかもと思わされました。
図書館と同じように子どものための美術館が作れたら、大阪の将来はもっと豊かになるだろうなあ…と妄想。
なにはともあれ、大阪はおもしろいところです。
こども本の森 中之島
開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜日(月曜が祝日の場合は開館し、よく平日が休館)、蔵書整理期間、年末年始
入館料 無料
駐輪場 33台
メインターゲット 乳幼児~中学生
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