だいたい月に一回のペースで会いに行く、とてもかっこいい友だちです。
お笑い福祉士:福祉施設などを訪問して、笑いを届けるボランティア芸人の称号
(お笑い福祉士公式サイトより)
どうでもいいことは知らない
どこの学校に行っていたとかどんな仕事をしていたとか、現在と関係のないプライベートなことは知りません。
幼なじみや学生時代からの友だちや、子どもキッカケのママ友とは違って「おとなの個人」のつきあいです。
障がい者のいる家庭で、自分の領域を守る
わたしの夫は突如大きな病気をして障がい者になりました。
わたしより20歳以上年上で、お笑い福祉士であり、障がい者の妹さんと暮らしておられた友だちは
「仕事はぜったいに手放してはだめ。自分の領域は守るように」
とアドバイスをくれました。
家族に障がい者がいると、障がい者の家族が情報交換する家族会活動を勧められることがよくあります。
夫から、当事者会のイベントに参加するよう頼まれることもよくあります。
冷たいようだけど、入会は全てお断り、イベントはよほどのことがない限りお断りしています。
わたしがするのは不自由な夫の日常生活の手伝いだけ。
それ以外は今まで通りの生活をしたい。
新聞やテレビで、病気になった夫の手足となって人生捧げる妻の美談をよく紹介しています。
そういうのを見ると「わたしは冷たいなぁ」と罪悪感を抱くのですが、友だちのアドバイスを思い出して
「これでよし」とします。
病気から5年経ち、リハビリ効果もあって夫の身体機能はぐっと向上しました。
今のところ、もたれ合わないこのやり方でよかったと思っています。
友だちの「自分の領域を守るように」というアドバイスはとても心強いものです。
だんだん体が変化していく
てきぱきしていてとても活動的な友だちですが、80才になるころから膝や腰が痛くなったり、
耳が聞こえにくくなったり、以前のように元気いっぱいとはいかなくなりました。
病院やリハビリにいくという基本的なことはもちろんですが、補助できる道具を積極的に活用して生活の質を保っておられます。
エスカレーターで邪魔にならないスリムに運べるシルバーカー。
お買い物に便利な収納大き目シルバーカー。
先が4つに分かれた安定感抜群の杖。
補聴器。
そしてその道具の特徴、使ってどうだったかなどレビューしてくださいます。
これはぜったい同年代の友だちからは得られない新鮮な情報です。
補聴器ってそういうものなのか!
近くで見る機会もないし、補聴器について考えることもありませんでした。
昨日「お試しレンタルしていた補聴器を購入することにしたの」と見せてくださいました。
補聴器をつけたら「公民館の旗ポールにワイヤーが当たる音が久々に聞こえた」そうです。
あの音、風のある日にはけっこううるさいのですが、歳いくと聞こえなくなるそうです。
「へぇー!」な情報でした。
購入予定の補聴器は細いコードがついているごく小さいものです。
AirPodsみたいにケースにいれて、寝ている間に充電します。
音量調節などはスマホでするので、このタイミングでついにスマホデビューされます。
こういう人のために、補聴器を売っているお店では「スマホ教室」をやっているとか。
至れり尽くせりで、安心です。
補聴器は福祉国家と言われるスウェーデンやノルウェーなど北欧製が進んでいるそうです。
研究に国がお金を出している。
日本は民間が自腹で開発しなければならないので、機能は北欧製とかわらなくても、高価になってしまうそうです。
へぇー!
補聴器のカラーバリエーション
髪の毛の色にあわせたシルバー、グレー、染めている人のための?茶系、あとは可愛い色が好きな人向きか?ピンク。
へぇー!
補聴器のカラーバリエーションは、店頭映えや装飾目的ではなく、使用時の都合のみを考えた潔いものでした。
遊びにいってると思っていたら、学んでいました。
福祉事務所のソーシャルワーカーや、市のケアマネージャーさんなど福祉関係の方を紹介してくださいます。
それも、誰もが遊びにいっているような空気感の中で。
色々なサービスがあることを、わたしの目に見えるようにしてくださっているのです。
何も押し付けられず、さりげなく情報を提供してもらい、経験に基づく貴重な話をおもしろおかしく聞かせてもらい、おいしいコーヒーをいれてもらいます。
こちらからすると、もらってばかりの関係で申し訳ないのですが、きっとそんなことは全く思っておられないでしょう。
わたしも20数年後、こんな人になっていたいと思っています。
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