笑いながらお金について学べるセミナーが、スタジオを出て舞台公演になりました。
道頓堀 ZAZA
くいだおれ中座ビルの地下にあります。
地下鉄日本橋駅からゆく場合、2番出口を出て北進、道頓堀川手前を左に曲がります。
日本橋側からいくと普通の商店街です。
地下鉄なんば駅から地上に上がるとグリコの看板など、いかにも大阪な風景が見られます。
コロナ禍で静かな道頓堀を西に向かいます。
駅から10分弱で到着。
逆光気味のくいだおれ太郎が迎えてくれます。
漫才師 祇󠄀園櫻井さん主催 お金のセミナー
今まで5回(たぶん…)は配信のみ、そして今回は道頓堀ZAZA HOUSEにて舞台公演でした。
とはいえ、櫻井さんがホワイトボードに板書しながらフリーランス(芸人)が経済的自由を得るための講義をし、「参加者」が「怪しい」とかいた札を手に受講するというスタイルはいつも通りです。
講義内容が「怪しい」と思ったら札を上げ、その点について質問できます。
参加者はヘンダーソン子安さん、ジソンシン下村さん、初参加22歳の若手芸人・キャツミさんの3人でした。
キャツミさんはこれからド~ンと売れるであろう期待の若手なので「税金などについてきちんとした知識を持つべき」という先輩櫻井さんの老婆心?によって呼ばれた参加者です。
毎回参加の子安さん、下村さんがあまりに前のめりなのを見て、最初から「怪しい」と札をあげるキャツミさんでしたが、「最後まで話を聞いたらこっち側になる」と下村さんに言われて席についておられました。
おさらいから
1.貯
2.稼
3.増
4.守
5.使
と板書されたところでキャツミさんが「全部コワイ漢字や!」とバタバタ。
「1.貯」の前段階、「0.」にあてはまる事のお話からスタートでした。
それは、生活防衛資金(全く収入がなくなっても暮らせるお金)がいくら必要かを具体的に知ること。
切り詰めずとも普通に楽しく生活するために自分はいくら必要なのかを把握するのです。
アプリ マネーフォワードを使ってスマホで管理
「家計簿をつける」は、できるならいいけれどたいがい続きません。
マネーフォワードは、銀行口座、証券口座やクレジットカードなど10個まで連携できるアプリだそうです。
キャッシュレス決済をすると全部記録されるので、家計簿みたいにマメに毎日つける必要がありません。
ポイントも管理してくれる。
その話をきいてさっそくキャツミさんがスマホを取り出して、アプリダウンロード。
「このオレンジのやつ」と言っておられたので、たぶん「マネーフォワードME」ってやつだと思います。
このアプリは、1か月ごとに何に使ったか仕分けして円グラフにしてくれるそうです。
項目が間違っていれば手動で変更可能。
それを見て自分のお金の使い方、収支が把握できるそうです。
「こんな便利なアプリ、セキュリティが心配」と思うかもしれないけれど、
「登録するのはメールアドレスだけだから大丈夫」とのことでした。
いやいやほんとに、なんでもスマホでできてすごいなぁ。
金利について クレジットカードの使い方
銀行の普通預金の金利は0.001%(10万あずけて利息1円)
NISAやiDeCoはだいたい3~7%
クレジットカードの支払方法は代表的なものとして
1回払い、ボーナス払い、分割払い、リボ払いがあります。
前ふたつは手数料がかからないので1万円のものを買ったら1万円払えばいいけれど、
分割払い(回数を指定して支払う)とリボ払い(1回に支払う金額を指定してゼロになるまで支払う)は手数料をプラスして支払わなければなりません。
しかも年利はだいたいどこでも15%。
そこで参加者のみなさん大騒ぎ。
単に「15%」ときくと「ふ~ん」で終わるけれど、銀行の普通預金金利「0.001%」を聞いた直後にきくとショックが大きい。
リボ払いでお買い物をしているとどんなことになるのか、それも1枚だけではなく複数のカードを使ってリボ払いをするとどうなるのか、というコワイ話をされました。
リボ払いは無理のない金額を設定しているから、「お金がある」と勘違いしてしまいがちですが、次々とお買い物を重ねていくとすごい手数料になってしまいます。
参加者のみなさんはカード会社について「それは違法じゃないんですか?!」「詐欺やん!」と大騒ぎでした。
もちろん合法だし、手数料で稼いでいる賢い人たちはいろんな方法を考えておられます。
消費者が「リボ払い」を警戒している今日この頃、様々な形でリボ払いを促すあの手この手がとられているとのこと。
・最初から支払い方法が「リボ払い」になっているクレジットカード。
・「リボ払い」といわずリボ払いのシステムになっている通販サイトの「ツケ払い」。
そういえばアルバイト先の学生が「Z〇Z〇TOWNで買い物するときはついついツケ払いにしてしまうわ~」と言っているのを思い出しました。
だめだめ!
カードの支払いが滞ったという情報は、信用情報機関CIC(クレジットカ―ド会社が加盟)やJICC(消費者金融が加盟)に登録され、新しいカードがなかなか作れなかったり、最悪の場合は財産を差し押さえられるのは有名な話です。
子安さんが、差し押さえられた財産の競売サイトを覗いた話をしておられました。
「財産」の中には子どものおもちゃもあるそうです。
「アンパンマンのおもちゃが競売にかけられているのを見ると涙出ますよ」って。
子どもは関係ないのに…切ない話です。
Z〇Z〇TOWNのような大きい組織は、自前の信用情報機関を持っているという話をきいた参加者のみなさんからは「もう、〇ミ金やん!」という声があがっておりました。
身近に、合法的に、堂々と闇があるのをお笑いの舞台ではっきりくっきり見せてもらいました。
充実した1時間の講義でした
エンディングが近づき、最初「怪しい」と札を上げていたキャツミさんは前のめりの仲間に入っておられました。
配信で最初に見た時、「これは若い子が聞く話で、もうシニアになる自分には関係ない」と思いました。
が、最後まで聞くと若くなくてもたいへん興味深いお話でした。
そんなこんなで毎回配信を見て、今回舞台まで見に行ってしまいました。
それも近所の友だちを誘って。
ちなみに中年はわたしたちだけで、あとの参加者は全員若いお嬢さんでした!(男子ゼロ)
このセミナーで得た情報は20代の子どもたちに伝えて、学校では教えてくれなかったお金の勉強を促したいと思います。
ZAZAを出ると、ごみごみした道頓堀の空にきれいな月が出ていました。
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