奥山大史監督の映画「ぼくのお日さま」を見ました。映画館じゃなくプライムビデオで。
ぼくのお日さま
公開当時はハンバートハンバートの主題歌とともにラジオで宣伝していた「ぼくのお日さま」。
ハンバートハンバートの「ぼくのお日さま」はちょいちょい聞く印象的な曲で、どんな映画になったのか見てみたいなぁと思ったものの見る機会がなく…。

むかしぼくはみじめだった
主演俳優を見て、これは配信でもいいか…とAmazonプライムビデオでレンタルしました。
主演は「天狗の台所」というすてきなドラマに出ていた越山敬達さん。
映画では「天狗の台所」よりずっと幼く見えて「子役」というかんじ。

ドラマ「天狗の台所」DVD BOX(特典なし) [DVD]
わたしが見る映画にたまたまよくキャスティングされている池松壮亮さんがこの映画にも出ておられました。
出演者もセリフも効果音も少なめの静かな映画。
全体的に粒子が粗くて、画面の縦横比が昔のテレビみたいです…
奥山由之さんの写真とイメージが似てる~。
と思ったら!ご兄弟だそうです。たしかに、苗字一緒じゃないか。

BACON ICE CREAM
舞台はたぶん北海道のいなか町。
主人公のタクヤ(越山敬達)は吃音がある。
ハンバートハンバートの「ぼくのお日さま」の歌詞通りです。
彼は野球もアイスホッケーも下手。
だからといっていじめられたりはしていない。
なかよしのコウセイに「野球も下手じゃん」といわれて一緒に笑ってる。
アイスホッケーの練習後、タクヤはスケートリンクでフィギュアスケートの練習をしている少女サクラ(中西希亜良)に心奪われます。
子どもの頃に見た映画「小さな恋のメロディ」でダニエルがメロディに心奪われるシーンを思い出しました。
ドビュッシーの「月の光」が流れるアイスアリーナ。
窓からの光で、逆光のサクラが美しい!
薄暗いアイスアリーナの逆光の場面はどれも現実じゃないみたいに美しい。

ロマンティック・ドビュッシー/青柳いずみこ
フィギュアスケートの荒川先生(池松壮亮)が、サクラに見とれているタクヤにもフィギュアを教えはじめます。
サクラとタクヤのペアでアイスダンスのバッジテストを受けることになり、練習がはじまります。
子どもたちと先生が屋内外で練習する場面はキラキラして美しい。
休憩中ベンチに並んでカップラーメン食べながら足だけ動かす3人がリズミカルで美しい。
フィギュアスケート選手だった荒川先生は帰郷した恋人を追って東京から移住してきて、彼と一緒に生活しています。
サクラは憧れの荒川先生と恋人の姿を目撃して。。。
すっきり「ハッピーエンド」とは言えない内容でした。
ストーリーはいいのか悪いのかキリっとしたところがなくぼんやりぎみ。
粒子が粗めの映像と印象がぴったりだからぜんぜんOKです。
そしてなんといってもすべてのシーンが美しい。
アイスアリーナの逆光シーンはもちろん、
初雪が降るグラウンド、どっさり雪が積もった練習帰りの道、雪解け時の町などの風景。
こどもたちの学校生活シーンも。
荒川先生が恋人と暮らすマンションのベランダでタバコをすうシーンもよかった。
くもり空の下グレーにかすむ海、なにもかも雪で白く覆われてファンタジックに見える町。
ニュースで見る被災地だって雪で覆われてると事実が隠れてファンタジックに見えるもんな。
雪に縁のない地域に住んでるから言えることですが。
そうそう、タクヤのともだち コウセイくん(潤浩)がかわいかった~。
登場回数は少ないけどしっかり印象に残る。
「ぼくのお日さま」は映画館の大きなスクリーンで見たい映画でした。
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