大学の引っ越し写真展「moving days in KCUA」を見ました。

京都市立芸術大学のギャラリー@KCUAで、写真家 平野愛さんが撮影された大学移転時の引っ越し写真展が開催されています。

目次

@KCUA(アクア)

京都市立芸術大学のキャンパスが沓掛にあったときは大学と遠く離れた堀川御池にありましたが、崇仁キャンパス移転に伴いキャンパス内に併設されました。
駅近で気軽に立ち寄れるギャラリーです。
移転直後だからなのか、今後ずっとなのか、地域とのつながりがテーマになった展覧会が催されています。(わたしが立ち寄った時にはたまたま…なのかもしれないが)
そしてギャラリーにいらっしゃる監視員はご近所の高齢者たちなんでしょうか。
鼻炎がひどそうなおじいさんは途中めっちゃ吸引しておられました。
公民館みたいです。(公民館なのかな)
地域に開かれています。
今回はむらたちひろ「記憶の巡り」という染織作品の展覧会をしていました。
現在大学のある場所に以前建っていた崇仁小学校の校舎で撮影した写真や映像を使った作品。
ふわふわ美しい色の布が天井から吊るされてゆらゆら揺れていました。

そしてもうひとつはフィルム写真で引っ越しを撮影しておられる平野愛さんの展覧会。
ちょうど1年前に撮影された、沓掛から崇仁への引っ越し写真の展示でした。

たくさんのフィルム写真と、それを大判出力したもので構成されています。
フィルム生まれのインクジェット出力写真が素朴でとてもいい感じ。
ざらざら+ざらざら。
「安っぽい」とウワサのギャラリーの床までもが、いい感じに見えました。
写真は1年前の沓掛キャンパスなので、わたしがいた頃とは全く違うはず。
それでもどれも良きなつかしさが迫ってくる写真でした。
1年前、油画前期展の時じかに見た現物の大学より、大学と関係のない写真家が撮影した印画紙上の大学の方が懐かしいってどういうこと?
これがプロの技なんでしょうか。
個人的で濃厚な部分が薄まって、もっと広く良い思い出を見せてもらった感じ。
暑苦しいぐらいに成長した木々の深い緑も、写真だと瑞々しくて爽やかです。
懐かしいとか想い出とか関係なく見ても興味深い写真だし、ふつうにおもしろい展覧会でした。
2階、6階にも展示があります。
2階では卒業生や在校生が撮影した写真がスライドショーになって壁に投影されていました。
早いスピードで切り替わっていく映像の中にたまに知ってる古い光景が。
その他にも見るべきものはいろいろありましたが、あまり興味がわかず早々に6階にいくためにエレベーターのボタンを押す。
扉が開いたら何十年ぶりに会う先輩がのってました。
学生時代のように普通にしゃべって普通に別れる。
何?このタイムスリップしたような状態。(昔はエレベーターなんかなかったけど)
長く制作を続けておられる先輩は、時間も空間も何もかもにボーダーがない感じです。
芸術のいいところがまるまる備わった人。
いいなあ。

6階の展示。背景の街がおもちゃっぽく見えます

キビシイ歴史的背景を持つ崇仁地区に移転した芸術大学は、これから地域にどんな作用をもたらすのか。
地域からどんな作用をもたらされるのか。
たのしみです。
なんでか、「清濁併せ呑む」って言葉が浮かんだのでした。

moving days in KCUA
会場       京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
会期       2024年6月29日(土)–2024年8月4日(日)
開館時間  10:00 am–6:00 pm
休館日      月曜日  ※7月15日(月・祝)は開館、翌平日の7月16日(火)を休館
入場料      無料

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • リビさま
    母校に気軽に行けるのは、とても素敵で、特別なことだと思います。

    先輩に遭遇するミラクルが起きたり
    新しくなっても、ひょっこり思い出が出てくる感じがします。

    崇仁地区のことは全く知らなくて😥

    まだ、あまり詳しいことはわかっていませんが、どうなって行くのか興味深いです。

    • リンゴとコトリさま
      コメントありがとうございます。
      いつもありがとうございます。
      卒業後何十年も足を運ぶことがなかった母校に、この2年ぐらいで何回も行きました。
      移転のおかげです。
      これを機会にあの京都市がほんとうにフラットな地域になればいいなあと思います。

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