2月1日から6日まで、近鉄電車 東花園駅からまっすぐ歩いて10分弱の、東大阪市民美術センターにて。
4年なんてあっという間
アルバイトで1年生メインの平面基礎演習を担当させてもらっています。
かわいかった学生たちがあっという間に大人になってもう卒業制作展です。
はやいなあ。
版画、油彩、木材造形、陶芸、ガラス、染織、グラフィックアート、芸術学
8つのゼミの展示です。
版画の技法を使ったイラストレーション
版画ゼミは、昨年まで銅版画が多かったのですが、今年はすっかりなくなっていました。
担当の先生がかわったからでしょうか、珍しくリトグラフが登場。
この大学の版画ゼミの特徴は、コミックイラストを版画技法で作った作品が多いことです。
今年もその系統の作品が殆どで、サブカル感漂う版画展示室でした
それはそれで全然いいのですが、版画である必然性のある版画作品も見てみたいような…。
芸術学の研究発表パネルも同じ部屋に展示されていました。
マグリットの研究などが展示されており、その壁面だけが急にアカデミックでした。
立体の展示室は静かで、ガサガサしていた
平日なので人が少なく静かだったのですが、陶器の作品は饒舌でした。
オブジェのあちこちから声がきこえるようでした。
木材造形は、大きなかえると日曜大工で作ったような小さな作業室の2点が展示してありました。
時間がなかったのか、わざとそうしたのか、ラフな作品でございました。
グラフィックアートはプレゼンテーションしっかりめ
各自のテーマでメイン作品のポスターやパネルを作り、作品に則したキャプションが
しっかりと作りこんであり、安心してみることができました。
「撮影OK」「手を触れないで」という共通サインが表示してあり、鑑賞者に親切。
各作品は堅いものが多いなあ、という印象です。
油彩の優秀賞だけはいまどき
かなりの力作があり、「優秀賞」の札がついていました。
動物のリアルな絵で、日本の伝統柄風の模様や組み込んであり、異素材テクスチャも凝っていたし、
いま風の作品でした。(とおもいながら…撮影しませんでした)
結構さらっとした絵が多い中の濃厚作品でした。
染織とガラスは充実
ガラスの展示室、入ったところにステンドグラスの塔が立っていました。
ゴスロリの女の子が色々な表情をしているド迫力のコミックイラストステンドグラス。
作者の熱い気持ちがあふれ出ておりました。
波に乗って浜辺にやってくる漂流ゴミをかたどった薄い色ガラスたちが、波打ちながら漂って
いるめちゃくちゃ美しい作品がありました。
波に浮いているように見せるため、テグスで上から吊ってあり、制作だけでなく展示にも
時間がかかっただろうなあ、という気持ちよい作品でした。
その他、人型鉄板にガラスのかけらが埋め込まれたり、サンゴだったり、ユニークな作品
いろいろ、力作ぞろいでした。
光がもっと贅沢に使える会場なら、より美しかっただろうと思われます。
染織も力作が多かったです。
とくに「うまい」とか「へええ!」とかいうのではないけれど、手抜きなしで一生懸命
作っているものが多いと気持ちがよいです。
近大芸術学科の作品はさらっとしたものが多いので、力作はよけいに好感度高いです。
一通り見て、会場にいた4年生と話をして、またねと手を振って会場を出ました。
もうこれっきり会うことがないかもしれないけど、みんなに幸あれ。
2022.2.1(火)~2.6(日) 9:00~17:00(6日は15:00まで)
POLAROID
卒展鑑賞後、谷町6丁目の空堀商店街にある「ギャラリーそら」に行きました。
ガラス専攻の学生さんが展覧会をしているのです。
会期が卒展とかぶっています。
まだこちらの展覧会作品が未完成で、ギャラリーの壁に展示した状態で手を入れていました。
会期予定変更でこうなったらしく、作者は気の毒なぐらいお疲れでした。
40時間寝ていないって…若いから元気で活動できるんですね。
POLAROIDで日常を切り取ったようなポップなイラストが並んでいましたが、
まだ真っ白の小さいパネルもあり、今日持って帰って描くとのことでした。
がんばれ、若者!
YUJIRO Instagram https://www.instagram.com/dire.diredocks_/
空堀商店街
OL時代谷町4丁目の寮(ワンルームマンション)に住んでおり、ふだんの買い物は
空堀商店街にきていました。
太平洋戦争で焼け残ったこのあたりは古い町屋が今も残っています。
キャラリーの裏のお宅も、映画に出てくるような木造で井戸のあるおうちでした。
わたしのOL時代とはまったくかわってしまいましたが、あいかわらずよい空気感。
卒展を鑑賞できて、すてきな町のギャラリーに来れて、よい1日でした。
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