こんなところにも!精巧な木彫の植物があちこちにある展覧会。

雑草

須田悦弘展@渋谷区立松涛美術館 静かで楽しい展覧会でした。 

目次

渋谷区立松涛美術館

渋谷区立松涛美術館は渋谷駅から歩いて15分ぐらいの住宅街にある美術館。
白井晟一という京都の建築家による設計だそうです。
外壁のピンクの花崗岩は韓国産の珍しいもので、白井さん自身が「紅雲石」と名付けたそうです。
外観も中も40~50年前の重厚おしゃれ住宅ってかんじ。

松涛美術館 9月の写真。

螺旋階段で2階にあがると展示室の壁布はベルベット、床は絨毯敷き、真ん中にソファも置いてあってお金持ちの家みたいです。

須田悦弘 展

須田さんは精巧な木彫作品をおもいがけない場所(ばかりじゃないけど)に展示して新しい空間をつくりだす作家さんです。
中之島の国立国際美術館 地下2階の柱にも「チューリップ」が常設展示されていて、エスカレーターから間近に見ることができます。
彫刻家だけどデザイン科卒業で、今もバリバリのイラスト仕事をされていてビックリしました。
こういうのってかっこいいよな~。

左:アサヒビール 「ニッカ弘前 生シードル」原画(2023)
右:アサヒビール「ニッカ弘前 生シードル 王林」原画(2024)

イラストは印刷されたものが本番で原画は前段階って感じがすごく出ていて仕事感がリアルです。
パッケージ用のイラストが展示されていましたが、これもやっぱり精巧。

春日若宮神鹿像(鎌倉時代)木彫 ※須田悦弘 補作:角・榊・鞍(平成時代)、瑞雲(令和時代)
五髷文殊菩薩掛仏(鎌倉時代)板絵著色

古美術品の欠損部分を補作したものも展示されていました。
説明を読まなければどこが捕作かわからない精巧なものです。
うつくし~い。

わたしの中で「須田悦弘といえば」は、精巧に作った植物が探さないとわからないようなところにさりげなく展示されている木彫作品。
うす~く削った木に日本画の岩絵の具で彩色されています。
今回もそんな作品がとても楽しかった!
もちろん探さずとも壁にしっかり展示されているものもありますが、覗かないと気づかないドクダミや、隙間に生えている小さな雑草が面白い。
影もいいかんじ。
高いところから落ちてパリパリと割れてしまった朴木の枯葉なんてグッときます。(写真とれなかった)

朝顔(2024)
ドクダミ(2024)
雑草(1995、2024)

大学時代、課題で彫ったという初の木彫作品「スルメ」は見ただけで味がするすごいものでした。

スルメ(1998)

木彫作品は目のつけ所がとてもおもしろいし、かわった美術館をうまく使って展示してあるし、今まで松涛美術館で見た中でいちばん面白い展覧会でした!
関西に来ないかなあ。

須田悦弘
会期:2025年2月2日(日)まで
時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館:月曜日(ただし、1月13日は開館)、12月29日(日)~1月3日(金)、1月14日(火)
料金:一般:1000円 大学生:800円 高校生・60歳以上:500円 小中学生:100円

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