浮世離れした芸術空間から現実的「アート」空間へ…楽しんで参りました。
京芸作品展
友人と待ち合わせしてゆきました。
85歳の友人は待ち合わせ時間よりずっと前に到着していたそうで、野外受付テントのストーブ前で待たせてもらってました。
親切な学生さん、ありがとう。
作品は展示室に限らず学内のありとあらゆるところに展示されています。
「こんなところにも?」「これは作品?備品?ゴミ?」…宝さがしみたいな感じです。
学内で作品展をする利点ですね。
そんなこともあって1日で全部しっかりと見るのは無理!
目的の展示を見て、あとはテキトウに。
友人はうちの子どもの作品を見にきてくださったので、まずはその展示室へ。
ひと部屋をふたつに分けて、二人がそれぞれ個展をしているような状態になっています。
子どもの絵はフツーに見ると色とストロークが重なった抽象画ですが、友人は「これ、人間の内臓でしょう」と。
別の人は「聖母子像」だと。
好きなように見ることができるタイプの絵だということですな。
いろんな部屋をまわりましたが、大学生の作品なので流行のものが多かった。
「油画」「日本画」「彫刻」……一応専攻に分かれているけれど作品には境界がありません。
彫刻の展示室にタブローが展示されているし、油画の展示室に陶器が展示されている。
主張の強い流行の作品を見続けるとどんどん浮世離れした世界に入っていきます。
このくらくらする状態が好きなんですが、とても疲れる。
たまに各部屋の窓の外の風景を見て癒されるのでした。


大量の作品を見ましたがいちばんよかったのは染織の博士の作品でした。
写真を撮りたかったけど、スマホの画面の中に収めると本物との差が激しすぎるので鑑賞のみにしました。
柿渋や鉄のサビも使いつつキレイな色が見えるめちゃくちゃ美しい作品。
柿渋やサビって茶色のイメージがありますが、そうとも限らないんですね。
…というのも研究成果なんだろうけれど。
繊細ながら強く美しい作品は、自然光と自然の空気の動き(風)の中に置くのが本来の姿だそうです。
いずれ屋外で見たいなあ。
お東さん手作り門前市

いつもInstagramで気になっているヒヨドリキルンさんの陶器作品。
朝、「近くの京都市立芸術大学では、今日まで作品展も開催されています。帰りにこちらにもお立ち寄りください。」と投稿なさっていたのでその通りにしてみました。
東本願寺の門前に、男性が弾き語っておられるハンバートハンバートの「妙なる調べ」が小さく流れています。

合奏 (CD+DVD)
映画「プール」で使われていた、タイトル通り妙なる調べです。

プール
いいなあ…と耳をすましていると、次の曲はハナレグミの「家族の風景」でした。
これも好きな曲!

家族の風景
それはそうと、目的のヒヨドリキルンはちょっとだけ売れ残った作品を片付けておられる真っ最中でした。
早くいかないと売り切れるお店だったんですね。
他の店はまだぜんぜん普通に営業しておられたんだけど…。
そのまま四条まで行こうと北に向かうと、京都で遭遇しがちな置物みたいなアオサギに遭遇。

住む街でアートを楽しむ。
四条烏丸に行く途中、田村美紀さんの展覧会に寄りました。
東洞院高辻あたりにある「住む街でアートを楽しむ。」で開催中です。
数日前の夜、父とシチリア料理を食べに行くとき前を通ったものの、素通りしたので改めて。
女の子が好きな「アート」を扱うおしゃれかわいいお店です。
しっかり経済と結びついている現実的アートの世界。
田村さんの作品はapinaさんでは田村さんという人を感じましたが、こちらのギャラリーでは商品を感じました。
全く同じ作品でも展示空間でイメージがかわるよなぁ…私のバイアスかなぁ…

住んでいない街でいろいろなタイプのARTを楽しんだ1日でした。
ありがたい。
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