【和田誠 映画の仕事】@国立映画アーカイブ やっぱりすごい。

和田誠映画の仕事
国立映画アーカイブ

グラフィックデザイナー和田誠さんの映画関連の仕事に焦点を当てた展覧会。

目次

国立映画アーカイブ

国立映画アーカイブは京橋にある日本で唯一の国立の映画機関。
7階の展示室のほか、ホールや図書館があるようでした。
東京駅八重洲口から徒歩10分ぐらいですが、今回は東京マラソンのため「ここを渡ればすぐ」の道を渡る事ができませんでした。

この横断歩道を渡りたかった

チケットを買って展示室に入ると、日本の映画史をたどる各種資料が展示されています。
小さなモニターで古~い映画が上映?されていたり、昔のアニメーションのセル画があったりお人形があったり。

国立映画アーカイブ
国立映画アーカイブ
「ちびっこレミと名犬カピ」キャラクターたち

和田誠 映画の仕事

和田誠さんは日本を代表するグラフィックデザイナー。
イラストレーターでもあり、エッセイストでもあり、映画監督でもあり…多彩な方です。
ご自身が深めの映画ファンで、映画関連の仕事をたくさんしておられます。
今回はその仕事に焦点を当てた展覧会です。


和田誠 映画の仕事

常設展から和田さんコーナーに入ると、高校時代に映画について書かれた日記帳などの展示。
そして大学時代コンペに出された映画ポスター。
線や顔の表情がベン・シャーンの絵に似ていますが、おかしみやしゃれた色づかいや文字の入れ方は完全に和田誠。
わたしはベン・シャーンも和田誠も好きなので、だいぶぐぐっときます。

和田誠映画の仕事
左:「夜のマルグリット」ポスター 右:「独裁者」ポスター

次のコーナーは広告会社で働きながら報酬なしで作っておられた日活映画座のポスターが。
これは目が離せません。
シルクスクリーン工房の仕事だそうで、使っているのはベタで3色ぐらい。
色の組み合わせもモチーフの形も構成も「良い!」の基本です。

和田誠映画の仕事
日活名画座ポスター

映画関係の本の原稿、イラスト原画、色指定原稿などメイキング関連の展示が興味深い。
文章の原稿は上半分が無地、下半分がグレーのセクションになった原稿用紙に青インクの万年筆で書かれています。原稿用紙のデザインも素敵だし、なんと味わい深い書き文字!
とくに「た」が好き。

和田誠映画の仕事
「50年代のミュージカル」原稿  そしてすてきな「た」を抜き出してみました

愛蔵版 お楽しみはこれからだ

小さいモニターで和田さん作のミニアニメーションが流れていました。
古くてぼやけているけど、全編白ベースに色数絞ったイラストのシンプルな画面が美しい。
和田さんの作品は印刷物も白地のものが特にすてき。(個人の感想です)

大好きな映画「怪盗ルビィ」のポスターはじめ絵コンテなど、映画監督をされた作品の資料も。
白ベースにルビィが笑顔のポスターはシンプルでかわいい。
デザインとは関係ありませんが、この映画ではおとぼけ役の真田広之がキャビアをご飯にのせて、その美味しさに目覚める場面があります。
あまりにも美味しそう!
わたしも当時マネしてキャビアをご飯にのせて食べました。
もちろんキャビア瓶詰めは盗んだものではなく買ったものでしたが。

和田誠映画の仕事
左:「怪盗ルビイ」ポスター 右:絵コンテと脚本

快盗ルビイ [DVD]

ご本人の作品だけでなく、蒐集されていた貴重なポスターなども展示されていました。

映画関連の仕事だけ取り上げても、あまりにも質・量ともに充実しています。
感動であります。
燃え尽きた状態で展示室をでました。
近くの美術館にいくつもりでしたがもう元気がなく…マラソンのカラフルなポンチョを着た人達に混じって電車に乗ったのでした。

和田誠 映画の仕事
会場:国立映画アーカイブ 7階展示室
会期:2023年12月12日(火)~2024年3月24日(日)
時間:11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで)
観覧料:一般250円/大学生130円/65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料

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